調査

植物には土壌の好き嫌いがあり適地でなければ生育不良となります。そこで、事前調査により対象地の物理・化学性、及び周辺植生を調査し、斜面の総合的な特性を視野にいれながら、緑化目標、工種、導入植物の選定及び配合の検討を行い、永続的な緑化が図られるよう努めています。

1.土壌の物理性

植物の生育に影響を及ぼす要因のひとつである斜面勾配、土壌硬度、土質、亀裂間隔等の調査を行います。

物理性調査
物理性調査

2.土壌の化学性

土壌の保持している陽イオン交換容量(CEC)、養分濃度、土壌pHなどの測定を行います。

化学性調査
化学性調査

陽イオン交換容量(CEC)とは?

土壌の養分保持能力を示しています。CECの大きい土壌は肥料養分(塩基)を多く保持することができ、肥料の流亡・損失を防止できます。一般的に砂質土は10meq/100g 以下、粘性土・礫混り土は10~20meq/100g 程度、褐色森林土は20~30meq/100g 程度となっています。火山灰土壌・凝灰岩質などの値は大きくなりますが、実際の養分吸着力は弱いため再度検討が必要となります。

3.植物調査

斜面及び林縁・林内に生育している植生回復に有用な植物の調査を行います。
この植生調査の結果によって、緑化手法や導入種の選定、発生期待本数を決定します。

植物の調査
植物の調査

設計

近年では生物多様性に配慮した緑化への需要が高まっています。自然公園の緑化においても,地域性系統の植物を用いた緑化を行うことが「自然公園における法面緑化指針(環境省)」により規定されています。

 タフグリーン工法は,基盤表面にマットを敷設することで,長期に基盤を保持できる特性から,下記のような,種子を入れない自然侵入促進工や森林表土を利用した森林表土利用工,現地採取種子を利用した緑化などの遅速緑化にも対応可能です。

                 

採取種子の活用
図1:採取種子利用工
現地発生土の活用
図2:森林表土利用工
種子なし施工
図3:自然侵入促進工

施工

工法模式図

森林土壌模式図
模式断面図

施工概要図

施工プラントは、従来の植生基材吹付工で使用する同様の機器で施工が可能です。

補強短繊維は、攪拌器の中で解繊し、面的・立体的に基盤材を結合することから、リバウンド量を減らすことが出来ます。

プラント概略図
プラント概略図

施工手順

法面清掃工
① 法面清掃工
次の手順
植生基盤材吹付工
② 植生基盤材吹付工
次の手順
土壌侵食防止マット張付
③ 土壌侵食防止マット張付
施工完了
④ 施工完了
次の手順
施工後の発芽状況
⑤ 施工後の発芽状況
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