40
6. 2
保肥力確認試験
植生基盤の保肥力を測定するため,陽イオン交換容量を測定した。
陽イオン交換容量
(CEC)
とは,土壌の保肥力を示す値で,一般的に,この値が大きいほど養分
の保持力が大きいといわれ,保肥力の高い土壌と呼ばれる。この値が少ないと施肥しても効果が
持続しない。
測定方法は,肥料分析法において堆肥等の有機肥料に適すると示されている酢酸バリウム法で
実施している。なお,全国バーク堆肥工業会によるとバーク堆肥の品質基準は
70meq/100g
以上
とされている。
測定の結果,
タフグリーン工法・植生基盤 :
110meq/100g
植生基材吹付工 ・植生基盤 :
75meq/100g
本工法で使用する植生基盤は,植生基材吹付工で使用されている植生基盤より約
1.5
倍高い陽
イオン交換容量を示した。したがって本工法で使用する植生基盤は,植生基材吹付工で使用され
ている植生基盤より,高い保肥力を有していることが推測される。
図
6.6
試験装置 図
6.7
試験結果
0
20
40
60
80
100
120
タフグリーン工法
植生基材吹付工
工法名
保肥力(CEC:meq/100g)
約
1.5
倍
三角フラスコ
シリコンゴム管
すり合わせ