設計施工の手引き - page 7

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1. 2
従来技術との比較
本工法の特徴を一般工法である植生基材吹付工と比較し表示する。
1.1
タフグリーン工法の特徴
工法名
タフグリーン工法
植生基材吹付工
緑化基礎工
標準では必要としない
(
吹き付けた後に設置するマットに同様
の効果を期待
)
ラス網が標準
より急傾斜部では,植生棚が必要となる
基盤材料
腐植を多く含み,森林土壌に近似
バーク堆肥やピートモスが主体。
基盤補強
補強短繊維を基盤中に混合することによ
り,耐侵食性の向上を図っている
ラス網により地山への密着,基盤の剥
離・侵食防止を図っている
基盤面の補強
耐表面侵食
吹付面の上に侵食防止マットを敷設する
ことで,降雨侵食の防止,凍結・凍上の
抑制を図っている
標準では施工しない
早期の植生成立に依存しているため,植
生が成立しない期間の基盤表面の降雨侵
食,凍結・凍上を受けやすい
施工性
土壌侵食防止マットの敷設に手間がかか
るため,植生基材吹付工より施工性はや
や落ちる
普通
保水性
基盤自体と土壌侵食防止マットの蒸発抑
制効果により,高い保水性を有する
基盤厚を増大させることで保水性を高め
ることが可能であるが,基盤表面は乾燥
を抑制できない
保肥性
腐植を多く含み,森林土壌に近似してい
るため保肥性が高い
植物の根の生長に併せて溶出する特殊肥
料を使用していることから,肥料分によ
る水質汚染や土壌汚染は発生しない
バーク堆肥やピートモスが主体であるた
め,保肥性が低い
水溶性である高度化成や緩効性肥料を使
用するため,窒素分の流出が懸念される。
水質悪化や土壌汚染が発生する可能性が
ある。
緑化目標
耐侵食性が高いことから,木本植物主体
や在来種主体など遅速緑化に向いている
耐侵食性が劣るので,外来草本による早
期緑化に向いている
標準断面図
本工法は,植生基材吹付工が抱える課題であった①凍結融解や雨滴の衝撃,表流水の掃流力に
よる基盤流出や②表面乾燥・収縮に伴う植生衰退・侵入抑制を緩和することが可能である。
植生基盤
(肥料・接合材・種子等)
ラス金網
土壌浸食防止マット
(亀甲金網併用)
腐植土混合植生基盤
(特殊短繊維,肥料等)
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