設計施工の手引き - page 19

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3. 3. 2
土壌化学性
1
)調査項目
植物の生育には,土壌の物理性
(
土壌構造や透水性,亀裂の有無・間隔等
)
と共に化学性
(
土壌養
分や保肥力
)
が重要である。従来の法面緑化工では物理性を主体に考え,土壌化学性についての検
討を十分行ってこなかった。吹き付ける基盤材が保肥性に優れたバーク堆肥やピートモスなどの
有機質資材を中心に使用してきたからである。しかし,近年,植物によって好む土壌化学性の違
(
すなわち土壌養分量の特性
)
が明らかになってきた
6)
。そのため,本工法の規格を決定するには,
土壌化学性を把握する必要がある。
調査項目
3.4
示す。
3.4
土壌の化学性の項目と測定方法
項目
説明
測定方法
pH(H
2
0
)
土壌が示す酸性又はアルカリ性の反応の程度を
示す。植物の生育は
4
8
程度の間で問題ない
とされる。
土壌環境分析法
5.1
pH(
ガラス電極
)
1
2.5
水抽出法による。
潜在酸性硫酸塩土壌が疑われる場合,
H
2
O
2
式を実施する。
JHS602-1992(
旧日
本道路公団規格
7)
)
EC(
電気伝導度
)
物質の電気の通りやすさを示す指標で,土壌中
に含まれて植物の生育を阻害する物質が多いと
高い傾向を示す。障害となる物質は,塩化ナト
リウムやアンモニウムイオン,イオウ成分など
がある。
土壌環境分析法
5.4
電気伝導率
(EC)(1
5
水浸出法
)
による。
陽イオン交換容量
(CEC)
土壌の保肥力を示す値で,この値が少ないと施
肥しても効果が持続しない。
土壌環境分析法
1...,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18 20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,...55
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